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ハチとにせプリオ事件

ハチとにせプリオ事件


あれは大阪から友達が遊びにきて

カーディフにいった帰りだった。



電車はとっても混雑してた。

いわゆる、ラッシュ・アワーにかぶってた。

わたしたちは6人がけの席に座った。

こみこみの中、

前の座席に、女の人が座る。

彼女は、化粧品店で働いてる感じの人で

とっても厚化粧ととっても香りのきつい香水をつけていた。

彼女が座ってすぐ、彼女の隣に

サラリーマン風の若い男の人が座った。

彼は即座に、かばんから、サンドウィッチをとりだし、食べ始めた。

私と友達は「あれ、カップルかな?」

「だよね、一緒に座ってきたもんね」

「でも、しゃべらないよね」っと会話をしていた。

ふっと、友達が言った。

「ね、あの男の人、ディカプリオにちょっと似てない?」

よーく、見ると、似てる。

でも、何か少し足りない感じ。

私たちの注目はもはや、彼にいっていた。

と、そのとき、わたしたちの目の前に

黒い物体が横切った!

ん!あ!ハチーーーー!

友達とこれでもかっていうぐらい、よけまくる。

が、追い払っても追い払っても

ハチはくる。

というのは、そうそう、前の座席の彼女の

香水のにおいにどうやら、惹かれてるらしい(笑)

彼女の髪に止まろうとする。

彼女も気付いて、

追い払う。



三人でぎゃ-ぎゃ-してる間、

にせプリオは、無視して、サンドウィッチをほおばる。

「助けろよな」って心に思う。

ハチはいっこうに、ココを離れようとしない。

そんな、わたしたちに嫌気がさしたのか

はたまた、やさしさなのか

にせプリオが雑誌でハチをたたき、

下に落ちたハチを靴の裏で、思いっきり、つぶした・・・。

呆然としたが、一応、サンキューという。



たまたま、降りる駅が一緒だったので

にせプリオをつけることにした。

バス停にはいきついたが

彼はわたしたちと違うバス乗り場に行ってしまいました。



余談ですが、その後、二度と会うことはないとふんでましたが

たまたま、ここを発つ前に、大好きだったカフェで

最後の昼ごはんを食べようと、路地を歩いてたら

前から私をじっと見つめる男性が歩いてくる

私は、目が悪いから、近くになるまで分からなかったが

あれは、にせプリオだった。

にせプリオ、今頃、どうしてるかしら。




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